■港町・別府の残り香
「あかつき丸」で八幡浜へ渡ってから約8時間。宵闇の迫る別府ターミナルに戻ってみると、待合室は目出度いことに座る席もないほど賑わっている。居場所がないので、正面に賑々しく構えている「さんふらわあ歴史館」で時間をつぶす。
さんふらわあの、というよりは往年の客船たちのモデルシップがメインの展示コーナーだが、名船「さんふらわあ」を社名に戴く企業の矜持として、この様な展示を常設するのは大変すばらしい。しかも大消費地・大阪ではなく、歴史と伝統ある別府の地に、だ(南港ATCでは家賃が高いせいもあるだろうが)。栄えある「別府ブランド」をどう活用するかは、この会社にとって永遠のテーマだろう。
展示の中に「こはく丸」のモデルシップがある。今から30年近く前、この船はある電機メーカー(私の勤務先だ)のチャーターで船上ショールームに改装され、「コロンブス号」のネーミングで18ヶ月にわたって日本中を回っていたことがある。仕事で船内を見学した時には、天井が狭く、通路もすれ違いがやっと(個人の感想です)なほど狭くてびっくりした。ある時は寄港地で、老朽化のために機関室が浸水し、船長みずからパンツ一丁になってバケツで水を汲み出した、というまことしやかなウラ話も、当時の運営スタッフから聞いたことがある。「こはく丸」の名は、入社数年目の若い想い出につながっている。
出航1時間前、乗船開始のアナウンスが流れた。もう少し、見ていたかったのだが。
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国際観光港最寄の別府大学駅。
朝は別府駅からバスだったので、
アプローチを変えてみる
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港へのバスの本数は多くないが、
徒歩でもたいした距離ではない
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ターミナルも立派なものだが
やっぱり船はさらに大きい。 |
7月の見学会で徒歩乗船したランプ。
今は続々と積み込み中 |
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チケットカウンターはこんな感じで
まあこんなもんだろ〜、と思いきや・・・
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待合室はこの盛況ぶり!
まことに喜ばしいことです
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・・・とはいえ居場所がないので、
さんふらわあ記念館へ |
「こはく丸」を眺めながら。会社人生、
それなりにいろいろあったなー。
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乗船のアナウンスに背中を押されて
乗船口へ上がりますと・・・
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なんじゃこりゃの魔界スペース。
たぶんあまり前向きな話ではなさそう
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気を取り直して搭乗橋へ。
リゾート風の演出はうれしいもの |
別府の歴史のパネル展示も。
通路の途中でゆっくり見れず残念
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